下タ田池まで園内の菖蒲園の脇を歩いて行く。ちょうど菖蒲の花盛りでカメラに収める人たちもいた。ここ、源氏蛍の生息地なので夜になるとその美しい姿が見頃だそうだ。ここの蛍を保護しているグループたちによる水田が作ってある。水田といっても実験なので小さなもんだが、一応これでも棚田です、と解説がある。
園外に出て少し行くと小さな流れがある。幅2m位だが渡された地図には小中川と明記してある。橋脇の道を下りて橋下で流れのなかを小さな網ですくう。普段だったら絶対に入らないだろう暗い流れなのだが、観察会と銘打った集団だと何でもできる気がする。
私が行く川は釣りができる渓流だったり、清流だったりするのでこの川はどう見ても美しいと感じない。が、渡された小さなネットで流のなかをさぐると驚くほどの豊穣な生き物たちの世界が存在していた。もちろん、活躍したのは子供たちだが、捕獲した獲物は、アズマヒキガエル、日本赤ガエル、沢ガニ、ハゼ、よしのぼり、どじょう、ヤゴ、ヘビトンボ、蛇、カワニナ、げんごろうなどなど多数だ。
ボランティアが主催しているので参加費はない。私も子供のころ、野山を虫や蛇や蛙を相手に遊んだことなど思い出して楽しめた。こんどは図鑑片手にひとりで野山を歩きたい。